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help リーダーに追加 RSS 嫌支・嫌韓だけで良いの?

<<   作成日時 : 2008/03/02 11:33   >>

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 以前に取り上げた鈴置高史・日経編集委員の論評の続編です。
チャイナ・ハンズが見る日本―A―(2008/2/27)(NIKKEI NET)

 前回の論評は、英国人のチャイナ・ハンズを取り上げ、「いつまでも支那よりも優位だなんて幻想に囚われず、国家規模などを考慮し、もっと冷静に現状と将来像を分析して、国際的政治力を如何に維持・強化していくかを考えよう」という趣旨でした。

 今回の論評では、仏国人・印度人・パキスタン人のチャイナ・ハンズを取り上げています。その辺の対比が面白いので、まずはその部分を抜き出してみます。

まずは仏国から
○「中国の台頭こそ、米国の一極支配を防ぐ格好の材料ではないか。ことに中国と近しい存在になりうる日本にとっては」――。フランスのあるチャイナ・ハンズがこう言い切った。フランスの中国屋は、顔をしかめて中国の強大化を語る英国の同業者とは明らかに異なる。

○強すぎる米国を、台頭する中国に牽制させ、漁夫の利を得る――。フランスのチャイナ・ハンズらしい中国論だ。当然、冒頭の言葉は「米国べったり」の英国と日本を揶揄する気分も含んでいる。

○だからと言って日本の親中派のように中国翼賛派というわけではない。例えば中国の人権状況に対してはチャイナ・ハンズを含め多くのフランス人が積極的に批判する。米国への拮抗勢力として利用できるからといって無批判に中国の現状を認めない。

○中国に飲み込まれないよう、中国に対しても有効な武器となりうる「人権カード」を磨いて置く必要がある、ということなのだろう。

 なるほど、でも、戦争は弱いのに何故かいつも戦勝国側にいる仏国とは違って、我国は外交が下手ですからね。とてもそんな器用な真似はできないと思います。

 これに対して印度人は
○「フランス人はわかっていない」――。あるインドのチャイナ・ハンズははき捨てるように言った。「中国を操って米国を牽制する?。そんな発想は絵に描いた餅だ。中国はフランスごときの手におえはしない」。そして「こんな夢想を語っていられるのも、中国から遠く、その巨大化が自国の存続に決定的な意味を持たない気楽さからだ」。

○インドは中国と基本的には敵対する。もちろん、両国は最近「経済協力の拡大」などをうたい文句に関係改善を演出してはいる。しかし、それはあくまで演出で、双方とも警戒を緩めていない。

○日本が基本的には対中警戒の姿勢を緩めないのか、あるいは、韓国のように中国の言いなりになっていくのか――。つまり、インドにとって本当の同盟国に日本がなりうるのか、の一点に彼らの観察は絞られている。

○以下は最近よくある会話だ。

 インド人が日本人に聞く。「日本は中国に抗する姿勢を見せつつ、実は裏で手を結んでいるのではないか」。

 聞かれた日本人が答える。「インドこそ、そうではないのか」。

 こうした会話がなされるのも、中国が、インドには「日本は中国と関係改善し始めたぞ」と言い、日本には「インドは……」と強調しているからだろう。

 最後の「最近よくある会話」には驚きました。まるで私みたいです。

 嫌支の方の中には、パール判事の件などから印度を親日と思い、印度と手を組むことで支那に対抗しようという意見があります。私も基本的には賛成なのですが、でも印度だってバカじゃない、支那と日本を天秤に掛けるくらいはするさ、とも思い、最近の印度・支那間の「経済協力の拡大」を見て、更にその感を強くしていました。

 さて、昨年の12月に、支那人に対しての次のようなアンケート結果が報道されました。
中国人が「最も嫌いな国」は、日本ではなくなった!

 印度は嫌いな国の3位以内に入っていませんが、戦争もしてますから、おそらく好きな国ではなく、嫌いな国の方がランクは上でしょう。そして印度と対立するパキスタンは、支那人からすると好きな国で第1位です。

 そんなことを頭の片隅において以下を読むと、パキスタンの戦略が、何となくではありますが、ぼんやりと感じられます。
米中双方の戦闘機

 インドと敵対するパキスタン人。彼らが、韓国の「親中から親米へ」ムードを知ると、実に不思議な顔をする。パキスタンは巨大な隣国インドと対抗するために中国との関係を良好に保ってきた。一方で、「インドと良好な関係を保っていた旧ソ連」と敵対していた米国とも深い関係を持つ。これを象徴するのがパキスタン空軍で、米国製戦闘機と中国製戦闘機の双方を保有する。

 多数の国の利害が複雑に絡み合う地域で、知恵を絞り、苦心を重ね、米中双方の力を利用して生き残ってきた彼らにしてみれば、韓国人、そして程度は異なるものの似たような発想を持つ日本人は、恐ろしく素朴に見える。

 パキスタン人だけではない。自らを守るのは自分しかいないと考える世界の普通の人にとっては「誰に身を寄せるか」を論じれば安全保障にかかわる議論を終えた気になってしまう人々は、大人の世界に混じった子供のように見えているに違いない。

 我国は国際的なアンケートで、最も信頼できる国だったか世界に貢献している国だったか忘れましたが、そういうアンケートで1位でした。しかしこれは戦後の「全方位土下座外交」「お人よし外交」の結果であり、安全保障とか国際政治力の獲得などのような、何かの戦略の結果ではありません。だからこのアンケート結果に驚き、単純に喜ぶだけなのです。

 私は安全保障や国際政治力の獲得の為に、もっと狡猾な外交をして欲しいと思います。

   ◇

 とは言いましても、以下の部分を読むと、鈴置氏の言われるような、普通の大人の外交は、我国にはまだまだ無理なような気がします。
 <前略>欧州の旧植民地であり欧州が最大の利権を持つアフリカに対し、中国が援助攻勢をかけ勢力を扶植しつつある。当然、フランスを含む欧州は何らかの対応策を迫られていた。

義和団モデル

 英国とフランスだけを見ても、欧州の中で中国に対する姿勢の差は大きい。ただ「いざ、中国が彼らの持つ既得権を犯し始めたら、義和団事件の時のように、欧州は共同して中国に当たるのではないのか」と感じさせられることがある。それは、欧州の人々と話していて、彼らが日本人とは相当に異なる中国人観を共通して持つと知る時だ。

 欧州のチャイナ・ハンズは中国の発展を賞賛して見せる。しかし、「巨大化する中国は結局は危険な存在になるだろう。宗教を持たない中国人。彼らの行動に歯止めをかけるものはないからだ」と本音を語る人が実に多い。

 「中国人は西洋人とは完全に異なる存在」という動物を見るような意識が心の奥底にあるのだろう。こういう話を聞かされるとつい、義和団事件を描いた映画「北京の55日」の底を流れる西欧人の古典的な中国観を思い出してしまう。

最も弱い、日本

 当時、日本は欧米諸国から「北京在住の外国人を守るために、一番近い日本が派兵して欲しい」と頼まれた。しかし、日本は逡巡した。その理由について「容易に兵を出せば野心を世界に疑われると懸念した」と説く人がいる。「西欧の横暴に抗する義和団に同情する心情も日本人は持っていた」と見る人もいる。

 中国は「先進国こぞっての封じ込め」が起こりうると意識している。超大国路線を掲げた今こそ、それが一層盛り上げることも予測している。当然、中国の対抗策は「最も弱い部分を突くことで封じ込めの輪を壊す」である。天安門事件の後も「封じ込めの輪でもっとも弱い部分は日本」と考え、実際に突破口を日本に選んだ。

 今、中国が日本との関係改善に乗り出しているのも「最弱部分」をメンテナンスして置くためだろう。「相手の嫌がることをする必要はない」(福田康夫氏)と公言する首相を抱く日本こそは、十二分に期待できる国だ。

 もっとも、日本人に「最弱国家に選ばれている」との意識は薄い。国際政治が合従連衡の世界であることに思い及んでいないからだろう。仮に、西欧の「中国封じ込め」が始まったら周到狼狽するに違いない。「中国べったりの日中友好」と「何が何でも反中」の、単純二元論の日本人は。

 論評の中では、媚支派には批判的に言及し、嫌支派には言及していません。それでも結論として「中国べったりの日中友好」と「何が何でも反中」と、双方を批判しています。嫌支派の方からすると「何だ?」と思われるかもしれません。でも私は共感してしまいます。

 私は支那・朝鮮が嫌いです。ただ朝鮮は、分断のままなら規模が小さいですし、もし南北統一となっても、韓国が被る経済的ダメージは大きく、それほど脅威を感じません。問題は朝鮮に同調する左巻きの存在だけです。しかし支那の場合、東シナ海のガス田の交渉でも武力をちらつかせた交渉がされており、私としては脅威を感じ、「敵性国家」に近い認識になっています。

 しかしそれでも、現在のネット内の嫌支・嫌韓には違和感を持ちます。端的な例は、安倍政権時代の歴史認識問題です。

 当時の安倍首相は靖国に「行くとも行かないとも言わない」という曖昧戦術を取りました。それに対して安倍マンセー保守は、「支那・朝鮮を遣りこめた!」などというチンプンカンプンの説を唱え、喜んでいました。結局のところ安倍氏は首相として靖国を参拝していないのですから、私からすると安倍マンセー保守の方が遣り込められたとしか思えません。

 これは、安倍マンセー保守にとって反支那・反朝鮮の方が大切で、首相の靖国参拝など二の次三の次だったということでしょう。

 米国議会での従軍慰安婦に関する非難決議の時もそうです。自国の潔白を晴らす為なのに、事実を事実として口にすることも出来ない関係なんて、従属関係以外の何者でもありません。岡崎久彦氏のような、完全に米国に飲み込まれた媚米保守ばかりでした。ホンダ議員など二の次三の次です。まずは自国の対応を非難すべきです。

 結局のところネット内の嫌支・嫌韓というのは、昔の社会党・現在の民主党のような、反対するだけの政党に似ていて、支那・朝鮮に反発しているだけです。首相の靖国参拝など、己の根幹がなくスカスカの状態だ、ということです。

 私としては、鈴置氏の「何が何でも反中」というのを、その様に解釈しました。

 そこから考えると、鈴置氏の言われるような戦略の前に、「大人の世界」で外交が出来るように、まずは大人にならなければなりません。地球市民の運動がマスコミで大きく扱われ、それに反対するだけのネット世論。こんな状態から脱する為には、自己の確立、国家としての「個」の確立、日本国を日本国足らしめている歴史から、我が国の国格を再認識する必要があります。それが「大人になる」ということでしょう。

 でなければ、何が自分達の根幹か、何を守りたいのか、何の為に戦略を練るのかがわかりません。これでは戦略の立てようがありません。このままでは、経済だけの視点、何処と付き合えば儲かるか、だけが問題となります。正に悪い意味での「商人国家」と成り下がってしまいます。

   ◇

 江戸時代の初期、支那では明が滅んで清となりました。その影響を受け、我国では、日本国とはどういう国で、どうあるべきか、そしてその正統性は何かが考えられました。それが尊王思想となり、明治維新につながったそうです。

 大人になる為に、国家としての「個」を確立しようとして、日本国とはどういう国で、どうあるべきか、そしてその正統性は何かを考えた時、果たして「天皇」抜きで我が国の正統性が確保できるのですか?。

 日本人であるならば、そこまで考えて欲しいと思います。

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本の切味 03032008
 山本夏彦ではないが、戦前は新聞記者は陰で「羽織ゴロ」と蔑(さげす)まれていた。ゴロとはごろつきの略である。それがいまではジャーナリスト、第4の権力と社会的な評価がきわめて高い。テレビなどの報道機関も同じで、公正、中立を旨とするのは建前で、偏ったファクターが厳然と存在しているのは、いまや当たり前のことである。その正義の旗振りが世論をねじ曲げ、誘導し、更には他国のいわれのない反日カードに使われることも、さすがに多くの国民が理解するに至った。  ここまで書くと、それがどの新聞社、通信社、その... ...続きを見る
つき指の読書日記
2008/03/03 07:36

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
良い記事ですね。

私も左右のブログを眺めていて
同じような感想を持っています。

平和主義なお花畑左派と
自己満足な嫌支韓右派は

正直きついです。
ルイージ
2008/03/06 09:43
こんばんは、ルイージさん。
>良い記事ですね
お褒め頂き、ありがとうございます。
とは言っても、元の鈴置氏の論説が良かったってことでしょうね。
カァ
2008/03/06 18:55

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